地名

サンクチュアリ

天地創造の世界では「鳥たちの楽園」として登場。サンクチュアリは英語で「sanctuary」。
「何かから守られた場所」という意味で「(中世に法律の及ばなかった)教会」、また、純粋に「聖地」「聖域」「隠れ家」などの意味、そして「鳥獣の保護・禁猟区」の意味があります。
この最後の「鳥獣の…」の意味が、ゲーム内でのサンクチュアリの名の由来となった模様。

ラサ

チベット語で「仏の地」の意味。ラサはチベット仏教の聖地で、中国チベット自治区の区都。
ちなみに、このチベット・インドの一部では、死体を野に置いて、鳥に食わせると言う「鳥葬」は実際に行われています。

リッツ

劇中ではイワシ漁が盛んな港近くの村リッツですが、これはポルトガル共和国の首都「Lisbon(リスボン)」からきていると考えられます。
リスボンはタホ川河口の港湾都市で、ポルトガル語名は「リズボア」。

インカ

インカ帝国というのが昔の国名であると知っている人は多いでしょうが、「インカ」とは、南米・ペルー高原を中心に発展した太陽信仰のインディオの種族名(支配者の称)。
ちなみに、試練の塔2ではインカ像がたくさん出てくるが、試練の塔をクリアすると復興できるのは、まさにその南米大陸だったりする。

神代島

神代島は見ればわかる通り、日本列島のことだが、そもそも「神代(かみよ)」とは、初代天皇である神武天皇が即位する以前の神が支配していたという時代のこと。
ちなみに、ネオトキオは言うまでもなく東京が由来。

エアーズロック

「ウルル・カタジュタ国立公園」にある岩で、正式には「ウルル山」というオーストラリアにある世界最大の一枚岩「Ayers Rock」。あの巨大な岩全体が1つの固体であり、その雄大さから「地球のヘソ」とも呼ばれます。
最大幅 3.6km、奥行き 2.4km、周囲約9km、高さは348mで世界遺産にも指定され、アボリジニ(原住民)達の聖地として昔から信仰の対象にもなっています。

ストークホルム

スウェーデンの首都「ストックホルム(Stockholm)」が元ネタ。

リオット

南アメリカ大陸東海岸にあるリオットの村は、位置的から見て「リオデジャネイロ」。
リオットにある「コルコバードの丘」もリオデジャネイロ市内に実在します。ただしゲーム内ではあの有名な両手を広げた巨大キリスト像はなかった。

ルワール

ルワールはフランスの地方の名前「ロワール」だと考えられます。ロワール川流域には古城が多く、アンリ2世にゆかりのある「シュノンソー城」もあるそうです。

ロワールとつく地名はフランスのロワール川流域にいっぱいあります(地中海近くから大西洋岸まで)。その中で天地創造のモデルとなった所は、古城も多く都市も多いロワール渓谷だと思われます(この地域にはオルレアン、テゥール、アンジェといった数多くの有名な都市があります)。
ルワール城の(主にデザイン的に)モデルとなったと思われるシャンボール城も存在し(王政復古を試みたシャンボール伯アンリ・シャルル・デュードンネも居城していました)、また、宗教戦争での虐殺で有名なアンリ3世の居城したブロワ城(中に図書館や秘密の部屋があります)もあることから、このロワール渓谷だと考えられると思います。

人名

アーク

この天地創造の主人公「アーク」は、旧約聖書の「ノアの箱舟(はこぶね)」からの引用と考えられます。
「Noah's Ark」で「ノアの箱舟」。「ノア」は、イヴとともにエデンの園を追放されたアダム(Adam:「人間」の意)の10代目の子孫のユダヤ人のことで、「アーク」はその箱舟(ark)からきています。
ちなみに旧約聖書のノアの箱舟の話は、神が人類の堕落を怒って起こした大洪水に、ノアは箱舟に乗って妻子他、各動物種1つがいずつを乗せて難を逃れ、アルメニア地方のアララト山頂に漂着、そのおかげで、人類と動物たちは絶滅しなかったという話で、天地創造のアークは、地球上全ての生物たちを導くという「箱舟的役割」を担っている点で結びつきます。
ちなみに、「旧約聖書(The Old Testament)」は本来、古代ヘブライ語で書かれ、後にキリスト教徒によっても受け継がれたユダヤ教の聖典。

エル

天地創造の物語のヒロイン「エル」。
この「エル(el)」という言葉にはキリスト教で「神」を示す言葉であり、例えば、キリスト教三大天使のラファエル・ミカエル・ガブリエルにはそれぞれ「神を癒す」「神のような」「神の英雄」という意味があり、実際、国名でもイスラエルは「神に授けられた土地」として、現在も宗教的な紛争が起こってることは有名。
また、ゲーム中でも、アークの見た「古代アスタリカの神に近づくための儀式」内で前世の「エル」が「神」になり、暴走するというイベントがあります。

ヨミ

天地創造の中で、ある意味マスコットとしての地位を確立した(?)ヨミ。
このヨミを漢字に直すと「黄泉」という漢字を書きます。仏教では「黄泉の国」とは「死者の国」と言う意味で、「黄泉」は、死後魂が生きつく場所のことで、死者が住むと信じられていた場所。
ヨミの言葉の成り立ちは闇(ヤミ)、もしくは山(ヤマ)の転とも言われています。
「黄泉」の同義語に「よもつくに」「冥土」などがある。「蘇生」の「蘇」を「よみがえる」と読むのも、この「黄泉帰る」から来ています。

ラー

エバーグリーンの巨木で、全ての生命の源として登場しますが、実際の伝承では、古代エジプトの太陽神で、日輪に両翼を備えた形であらわされます。
アモン神と同化して広くアモン=ラーと呼ばれ、崇拝された。
ちなみに、アモン神は古代エジプトの都市テーベの守護神のこと。

メイリン

人の心がわかり、幻を操れるメイリン。
名前や出身等からチベット系の中国人と推定でき、漢字に直すと多分「美鈴(Meiling)」となります。日本だったら「美鈴(みすず)ちゃん」ってことですね。(注:これは私の中国語知識からです。設定で実際にそうだったかは不明です)

廃都ロウランのヘディン

ヘディンは東方見聞録を記したマルコ・ポーロからの引用か?と思いきや、実はスウェーデン人の地理学者で探検家の「Sven Hedin」という実在の人物。特にゲーム中、ヘディンが登場したロウランと関わりが深い。
ロウランは中国内に実在した国名で「楼蘭」と書き、ゲームと同じように実際に滅びた都。ただし、滅びた理由はゲーム内では、周辺の川が突如枯れ果て、さらにモンスターが町を襲い始め、ついには戦に巻き込まれ、ということだったが、史実では、ロブ砂漠(ゴビ砂漠の一部)にあったロブ湖は移動性の湖で、ロブ砂漠の北にあった楼蘭は、タリム川というロブ湖にそそぐ川のおかげで栄えたが、数百年の年月をかけて湖が移動し、それによって水がなくなり、そのまま住む者もいなくなり廃墟となった、ということらしい。そして、それを発見し、世に発表したのがヘディンその人である。彼は他にも大氷河の測量や、タクラマカン砂漠の横断などもしている。

スペイン女王とコロンブス

スペイン女王はブラッディ・マリーとなり、コロンブスを監禁・拷問するが、史実では、コロンブスはイタリアの航海者で、スペイン女王イザベルの援助を受けて、1492年にアジアに向かって、スペインのパロスを出発し、サン・サルバドルに上陸、キューバ・ハイチに到達。他にも様々な場所を発見。
コロンブスがアジアに向かったのは、マルコ・ポーロの東方見聞録を読んで触発され、「黄金の国ジパング(日本)」に憧れたことがきっかけとも言われている。
ところで、ゲーム中では、コロンブスが帰ってきたのは286年。実際のコロンブスがパロスを出航したのは1492年。それぞれの数字を足すと、「2 + 8 + 6 = 1 + 4 + 9 + 2 = 16」になるのは……偶然の一致?

ブラッディマリー

イングランド女王・メアリー1世(在位、1553〜1558)がブラッディマリーの元ネタ。
熱心なカトリック信者のメアリー1世は、数多くのプロテスタントを処刑し「血塗れのメアリー(Bloody Mary)」と呼ばれた。
ちなみにトマトジュースの入ったウォッカベースのカクテル「ブラッディマリー」はこの女王の名前が元になっています。

ケインズ

発展させられる町や村で、経済成長の要因と発展指数を教えてくれるケインズだが、これも実在の人物。イギリスの経済学者「ジョン・メイナード・ケインズ(John Maynard Keynes、1883-1946)」から。通貨金融問題の権威とされています。

アンリ王

ルワール城の城主アンリ王も実在の名前から取られています。
フランスの王国時代の王の名前にはルイやアンリ、シャルル、フランソワ等様々な名前があり、これらの名前は王から王へ継承していくのだが、アンリ1世の在位年代は1031〜60年、アンリ2世は1547〜59年と実際には親子で直接世襲するわけではなく、過去の王の名として継承します。

マチス

ルワールの生んだ天才画家マチス画伯だが、これは実在のフランスの画家「アンリ・マティス(Henri Matisse、1869-1954)」からきています。
平坦な色面構造と純粋色による華麗な画面を展開した20世紀前半の代表画家の1人。通称マチス、またはマティスとも。

エディ

フリーダムのエディは、電気を発明したということから、元ネタがアメリカの発明王「トーマス・アルヴァ・エジソン(Thomas Alva Edison、1847-1931)」であることは容易に想像がつきます。
19世紀半ばから20世紀初頭にかけて生きたエジソンの発明は、電信機、電話機、蓄音機、白熱電灯、無線電信、映写機、電気鉄道等々かなり多岐に渡ります。

ベル

フリーダムに住む、電話を発明した青年ベルだが、このベルも実在の人物で本名「アレクザンダー・グラハム・ベル (Alexander Graham Bell、1847-1922)」といい、アメリカの物理学者で発明家、1876年に有線電話を発明したことで有名。

ウィル

キッズガーデンの最長兄にして、人類初の飛行機を発明したウィルですが、「実際に飛行機を発明したのはライト兄弟では?」と思った人も多々いるはず。
ライト兄弟は、1903年12月に人類最初の動力による飛行に成功した。2人のうち兄の名前を「ウィルバー・ライト(Wilbur Wright)」、弟を「オーヴィル・ライト(Orvile Wright)」といい、ウィルの名前は、この兄の名からつけられたようです。

テムジン

ロウランにいるテムジン。彼の名はモンゴル帝国の創始者「チンギス=ハン(Chinggis Khan、在位 1206-1227)」の幼名「テムジン(鉄木真)」からきていると思われます。

クマリ

ネパールの少数民族の少女の一人が生き神様として選ばれ、神聖な存在として扱われるようです。そしてその少女に与えられる呼称が「クマリ」です。
ゲーム中のクマリは、代々生まれ変わるとの事ですし、メインはチベット仏教の教主ダライ・ラマのイメージで、地理的にも近い事からクマリの名を拝借したのではないでしょうか。

ジャン

ルワールにいるジャン。彼は、「社会契約論」などを通して、「自然に帰れ」 と説き人民主権を主張、フランス革命の先駆をなした啓蒙思想家ジャン・ジャック・ルソー(Jean-Jacques Rousseau、1712‐1778)の名をとったのではないでしょうか。

ルイ

ルワールのルイ。おそらく、フランスの第二共和制時代の政治家、ルイ・ブラン(Louis Blanc、1811-1882)かと思われます。
1800年代の中ごろ、王制の倒れたフランスで貧富の差のない社会を作ろうと国立作業場を創立して失業者を雇ったり色々と努力したのですが、農民に嫌われて選挙に敗北。作業場も廃止されてしまい、怒った労働者の企てた暴動のあおりを食ってイギリスに亡命、失意のうちに亡くなります。

農民に嫌われたのは、彼の仲間が農村の土地の再分配を求めたり、農村から取り上げた税金を失業者に分け与えていたからだそうです。ゲーム中の村人の不満は、そういうところも反映しているのでしょう。

その他

パンドラの箱

天地創造の世界で、アークが冒険に出るきっかけの1つとなった「パンドラの箱」。
ちなみに、「パンドラの箱」という名前だけなら、いろいろな物語等に出てきたりするので、聞いた事がある人も多いでしょうが、本来「パンドラ」はギリシア語で「(神から)すべての賜物を与えられた女」の意味。つまりパンドラの箱は「“パンドラ”という女の箱」ということになります。
パンドラはギリシア神話における地上最初の女。

「パンドラの箱」に関する物語には色々なものがあり、開けた箱の中に残った“物”には様々な諸説がある。この辺の解説は「Wikipedia: パンドラ」に詳しいので、ぜひそちらを参照。

アスモデウス

これは地名人名ではなくゲーム中では細菌兵器名だが、「アスモデ」というのは、旧約聖書外典トビア書等に登場するユダヤ教伝承の悪魔のこと。アスモデウスは、そこからの引用であると考えられます。
(アスモデウスに関しては、更に情報があります。詳しくは「悪魔考察」へ)

ガイア

ギリシア神話では「大地の女神」とされる。
劇中でも、地球の栄枯盛衰の意志の呼び名としてライトガイア・ダークガイアとあるが、二面性を持つのは「女性」であるが故か?
余談です、心理学では「母性の二面性」という考え方があり、「母性」には「我が子を惜しみなく愛し育てるという面」と「我が子に執拗にまとわりつき、支配しようとする面」の2種類があり、その点は、ライトガイア・ダークガイアという地球の意志の二面性にちょうど結びつく事柄があります。

天地創造

これも地名人名ではなく、ゲームのタイトルですが、「天地創造」はイタリアのルネサンス期の芸術家ミケランジェロが教皇ユリウス2世の命でシスティナ礼拝堂の天井に描いた大壁画の名前です。
「旧約聖書」の創世記の物語から9つの主題を選んで描かれたもの。
ちなみに、ミケランジェロは絵画の他に、彫刻、詩、書簡他にも設計などの実績もあります。

プライムブルー

プライムブルーとは、作中では黒魔術集団と思わしき連中が天秤を用いてメダルや指輪と交換してくれるものであり、中には家宝として、お礼として、その受け取り(保管)方法は様々です。
地裏のフィールドの青い結晶や、ラスボスも用いるといった、物語の根幹であり、多用途に使われているものです。

しかしこのプライムブルー、一体何がモチーフなのでしょうか。
この謎を解く鍵はロウランの賢者の部屋の本棚に隠されています。

アークは 本を手にとってみた。そこには 町の歴史が書かれている。

ロウランは 砂漠に囲まれ 作物にこそ 恵まれないが 地下に眠る 宝玉が ロウランに 恵みをもたらした。
ロウランは その力を拡げ この地方は 類を見ない すばらしい都市となった。
しかし 近年 ロウランには 災難が 降りかかりつつある。
周辺の川が 突如枯れ果て さらには モンスターが 町を 襲い始めたのだ。
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本の中身は ここで終わっている。

ロウランの衰退の原因が「地下に眠る宝玉=プライムブルー」だと仮定して、実際に楼蘭があったとされる周辺地域のモンゴルで採掘されている鉱物というキーワードがあれば、推測がつく人もいるはず…。
答えは「ウラン」です(厳密には放射性物質全般)。

モンゴルにはウラン鉱山があり、高価で取引されて、各国の原発へ…。
放射線は目に見えないのですが、本能で生きている動物はそのおかしな波動や川が枯れたことにより凶暴化、または放射線を浴びたことにより突然変異してモンスター化。
果てはロウラン滅亡、となったのではないでしょうか(河が枯れるのは、無理な採掘の影響かも知れませんが)。

ウランガラスという工芸品(青というより緑)は、その鮮やかさに見とれてしまう人もいるという話。
ヨーロッパ発祥、今ではロシアを中心に根付いているらしいです。

少し脱線しますが、ロシアは原発推進国なので、ベルーガ教がいるグランドモスクもロシア。
各国の権力者は、原発推進し、みんなで協力しながら、神の崇高な教えの元、「自分は神に選ばれし必要な人間」、「自分だけは助かりたい」という思いで集まっているので、アンリ王やブラッディーマリーなど、作中の世界観で描写されています。
原子力は(絶対的な破壊力などの)力の象徴として宗教(黒魔術)と化しているらしいので、それがこのゲームの下敷きになっている可能性が高いと感じました。

さて、話をプライムブルーに戻すと、エンディングの平和な村の描写は、「利権とか選民思想とか精神を狂わす物質とか…、そんなものと無縁の世界で生きとし生けるもの、みんながのんびり暮らしてほしい」という開発者のメッセージかもしれません。